解説

ラン科の腐生植物であり、光合成を行わずにナラタケと共生してラン菌根を形成し、養分を菌糸から得ている。ナラタケは木材腐朽菌で朽木や枯木を腐らせて栄養を得ていて、地中で伸ばしたナラタケの菌糸がツチアケビの根に届くと、そのまま根に侵入していく。
草丈が高く、真っ赤な果実をつけるとさらに目立つ。背景に緑が少ないと溶け込んで目立ちにくい。
腐生ランは環境が限られるものの、ツチアケビは森林内で比較的出会いやすい。
日本固有種とされていたが、2017年に台湾でも発見された。

ラン科 – Orchidaceae
ツチアケビ属 – Cyrtosia

生息域:森林、人工林
分布:北海道〜琉球、台湾


2022年7月16日

長野県北部の自然公園で観察。
花の向きはバラバラだった。


2024年6月12日

福岡県と佐賀県の境にある背振山系の斜面で発見。花はこれから、来週再訪して開花を確認できるだろうか。


2024年7月10日

先月と同じ個体を訪問。花が咲いて遠目でも目立っていた。綺麗に開いた花がなかったのが残念。


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